「図書館通い」のすすめ

社会に出て働き始めると、納める税金や社会保障料の額に驚きました。
ちゃんと事前にいろんなことを学んでいる人にとっては当たり前のことかもしれないけど、なんの準備もなく社会に突き進んだ私には、驚きの額だったのです。

私の場合、大学時代の月のアルバイト代くらいある。そのアルバイト代だけで、あんなに一ヶ月楽しめたのになあ。

ニュースや報道で税金の使いかたに対する批判を目にしたとき、大学生の私は自分事で考えられていなかったけれど、今はなんとなくわかります。
とはいえ、具体的にどんな風に使ったら日本に暮らす人みんなにとっていいのかという大きな問題については、私にはわからないので批判をするつもりはありません。
国を動かすような方々に任せます。(その方々を選ぶのは私たちなわけだけれど。)

ただ、「ああ。税金や年金、健康保険のお金って結構高いんだなあ」と思ったわけです。

でも、当時は毎月決まった額のお給料がもらえて、ボーナスももらえて、お金持ちとは到底いえないまでも好きなものを食べたり、一人暮らしの狭い部屋の家賃を払ったり仕事着やお出かけ着を買うのには不自由がない生活でした。
だから毎月納める税金や社会保障料のことなんて、そのうちあまり考えなくなりました。お給料よりも、いろんなものを差っ引いた手取りのお金をみて、今月はどこどこにいこうかなあみたいな本当に自由で気ままな生活をしていたのです。

その後、訳あって年の途中で仕事を辞めたので、夫の扶養に入りました。
もう自分で社会保険料とかって払わなくていいんだ~と思っていたのですが、区役所の窓口で知らなかった情報が。
住民税は前年度分の収入に対して課せられるので、年の途中で仕事を辞めた場合でも、いくらか以上(100万円かな?)の収入があると翌年の初夏ぐらいに住民税を支払わなければいけないらしいんです。

これにはちょっとずどーんとしました。
住民税の額は収入によって違いますし、収入がわかっても複雑な式になんだかいろんな項目を入力しなければいけないので私にはちょっとよくわからない。
いくら払うのか見当くらいつかないものかとネットで調べたら、人によっては数十万円支払ったなどの情報が出てくるので、恐れおののいていました。支払えないことはないのですが、なんとなくそんなに払うのかとがっかりしたのです。
日本国民に義務付けられていることなので、税金を納めることは当然なのですが、どんな風に使われて自分や社会に還っているのかがはっきりとは見えないからちょっと嫌な気分になってしまうのでしょうね。

ずどーんとした気持ちで私が思ったのは、「住民税を支払うのはしょうがない。でもなんか、支払った分の元を何かで取れないかなあ」というケチな思想でした。
住民税って、多分、そこに住む人々が心地よく過ごせるようなサービスに使われているんですよね?(違っていたらごめんなさい。)
そこで、区が運営している区民会館や区立図書館・区民プールなどのサービスをなるべく使おうと思ったのでした。
幸い、私が住んでいる地域の区立図書館はかなり快適で、1日に何時間でもいたいようなものでしたし、プールなども綺麗に整備されていました。

ちょうど私の人生には、時間が多くある時期だったので、迷わず図書館に通い始めました。

一時期コロナウイルスの影響で全てのサービスが閉鎖してしまいましたが、幸い早くに図書館が再開したので、引き続き通い続けています。
住民税は後追いで支払うということを知らず、支払うのがやだという気持ちをなんとかしようとして図書館に通い始めましたが、そのうちに本を借りて読むことの素晴らしさに魅了された自分がいます。
こんなことならもっと早くから図書館に通い始めたらよかったです。

もちろん本屋さんやネットで本を買うことも良いことですが、図書館で本を借りるのとは違い、本屋さんで本を買うにはやっぱりそれなりにいろいろと吟味するものじゃないでしょうか?
お金が有り余っていたり、本を買う際にはお金の糸目は付けないという方もいらっしゃるかと思いますが、いくら興味をそそられても、やっぱりおもしろそうとか役立ちそうとか確信めいたものがないとお金を払って本を買うということはしない方がほとんどだと思うんです。

でも図書館では、本を裏返して値段を確認したりしなくていいんですよね。
表紙が綺麗だとかタイトルの語感がいいとか、作者の名前をテレビの番組で見たとか、紙質が好きとかそんなちょっと浅はかめの理由で本を手に取って、借りても全然いいわけです。
借りてから、おもしろくなかったら読まなくったっていい。あと図鑑などのようにただ眺めるだけの本だって、惜しみなく借りられます。これはなんて素晴らしいことなんだと思うわけです。

小学校から大学までは学校の図書館があるので、そんなに国が運営している図書館って行かないと思いますが、学校から卒業しても図書館に通うと、やっぱり良いものだなあと思います。
税金を納めているのだから無料のサービスとはいえないかもしれないけれど、よく考えるとすごい仕組みですよね。
もちろん住んでいる地域によって図書館の雰囲気が合う合わないとかもあると思うので、全ての図書館が全ての人にとって素晴らしいとはいえないのですが。

そういえば図書館ってどのくらいの歴史があるのでしょうか。
気になって調べてみると、紀元前7世紀にはすでに図書館のようなものがアッシリア王国であったというので、驚きです。
日本に欧米的な図書館の仕組みを紹介したのは福沢諭吉で、その後、国立図書館を整備してほしいという国民の要求をうけるかたちで1897年4月22日に「帝国図書館」が誕生したそうです。
そう考えると、日本の今のような図書館の仕組みって、そんなに歴史が長いものではないんですね。

本を収集して、適切に保管して、貸し出してくれる…。単純なように見えて、図書館ってすごい大きな役割を担っているのかもしれないです。
私個人としては、その役割から溢れるちょっとした旨味の部分を味合わせてもらっているのに過ぎません。

図書館っておもしろいよという話しをしようとして、だいぶ話しが壮大になってしまいました。
もし機会があればぜひ図書館に訪れてみてはいかがでしょうか。