数年前の9月中旬。新卒で働き始めて、仕事が少し落ち着いた頃。
一人で綺麗な景色が見たいと思って、長野県・中央アルプスにある「千畳敷カール」にひとり旅行にいってきました。
ひとり旅の経験もあまりなく、登山経験もそんなにあるわけではなかったので、私にとってはちょっとした挑戦だったのですが、とても思い出深く、美しい景色だったので旅程などをご紹介します。
「千畳敷カール」ってどんなところ?
中央アルプスにある「千畳敷カール」。一体どんなところなのかをまず簡単に紹介します。
まず「カール」とは?
「カール」とは、2万年前の氷河期の氷によって削られてできたお椀型の地形のこと。
中央アルプスにあるカール地形は「千畳敷カール」だけではなく、「濃ケ池カール」などがあるそうです。
「千畳敷カール」とは?
中央アルプス・宝剣岳のふもとに広がるカール地形で、日本有数の広さを誇ります。
名前に「千畳敷」とあるのは、畳(たたみ)を千枚も敷くことができるくらい広いという意味だそう。
標高は2600m以上もあり、夏は高山植物が咲き乱れます。美しい植物と宝剣岳のゴツゴツとしたコントラストがとても美しい場所です。
標高は高いのですが、年中営業のロープウェイがあるため、登山初心者でも千畳敷カールに簡単に行くことができます。
夏はお花畑のような綺麗な景色が楽しめることはお伝えしましたが、この千畳敷カールは冬の景色も人気なんだそう。雪山の荘厳な景色を楽しむことができます。
また4月中旬から5月ごろには、スキーも楽しめるそうですよ。
なんで千畳敷カールに行ったのか?
「綺麗な景色を見たい」と思って、今回はひとり旅に出かけたわけですが、どうして千畳敷カールを選んだのかというと、
・東京から日帰りでも行ける近さ・手軽さ
・ロープウェイがあるため、登山初心者でも標高2000m級の景色に出会える
・綺麗な植物が見たい
という理由からです。
手軽に一人で、ぱっと綺麗な景色をみたいという思いから、「千畳敷カール」に旅行先を決めました。
東京から千畳敷カールまでのアクセス
東京から千畳敷カールがどのくらい離れているのか? についてですが、距離感は下記の地図の通りです。
東京から約250km。車で約3時間半ほどの距離ですので、遠すぎず、近すぎず、一人旅にはぴったりでした。
1泊2日の旅程紹介〜1日目〜
東京出発の場合、千畳敷カールへは日帰りでいくことも可能です。
しかし私は体力に不安があったこと、ゆっくりと余裕を持って行動したかったことから1泊2日の旅行で訪れました。
体力のある方だと時間を持て余してしまうかもしれませんが、私にはちょうど良かったです。
出発は新宿のバスターミナル
出発は新宿のバスターミナル。高速バスで、まず長野県の駒ヶ根市まで向かいます。約4時間の道のりでした。
駒ヶ根駅に到着
高速バスを降りて、長野県にある駒ヶ根駅に到着。ここから路線バスで、宿泊する宿まで向かいます。
ちょっと良い宿で一泊
社会人になってから初めてのひとり旅だったので、ちょっと良い温泉宿に泊まりました。おいしいご飯と温泉に浸かってゆっくり。
一人で行動することが結構好きなので寂しさは感じませんでしたが、ご飯が美味しかったことを誰とも共有できないことが少し残念でした…。
この日は、翌日の登山に向けて早めに眠って体力を温存。
1泊2日の旅程紹介~2日目~
2日目。いよいよ千畳敷カールに登ります。
宿近くのバスで、ロープウェイ乗り場へ
宿近くのバス停から路線バスを使って、ロープウェイ乗り場「しらび平」駅へ。
ここからロープウェイに乗り換えて、「千畳敷カール」駅まで7分半で一気に950mを登ります。日本一の高低差を誇るロープウェイだそう。
「千畳敷カール」駅の標高は、2612mにも達します。
高所恐怖症の私は、このロープウェイに乗ることがかなり不安でしたが、あまり下をみないようにしながら無事に乗り切りました。
すぐに絶景が広がる
ロープウェイを降りたら、すぐに絶景が目の前に広がります。
ここまで体力的にほとんど削られずに、美しい景色に出会うことができました。
9月中旬は東京では残暑が厳しい時期ですが、すでに紅葉が深まっています。
この千畳敷カールには遊歩道が整備されていますし、軽食が食べられるようなところもあるため、ここでゆったりと時間を過ごすプランもありだなあと思いました。
遊歩道は高低差も少なく、スニーカーに軽装でも十分回ることができます。
岩を登るような登山で
私は登山用の靴・用具を準備してきましたので、ここから登山を開始しました。
写真の真ん中にある「八丁坂」を登っていきます。
遠くから見るとわからないのですが、実際近づいて見ると大きな岩がゴロゴロ。
休みを取りながら、前の人について行って少しずつ登っていきました。
八丁坂を登り切ると、上から千畳敷カール・山に囲まれた街を一望することができます。
心配していた天気もバッチリ回復して、とても運が良かったです。
千畳敷カール→中岳・木曽駒ケ岳の山頂まで
その後も休み休み登って、中岳・木曽駒ケ岳の山頂まで行ってきました。
途中かなりきついところもあったのですが、初心者でも無事に登ることができました。
早めに下山し、町でお昼ご飯
ロープウェイの「千畳敷カール駅」に到着してから、登山をして、再びロープウェイの駅に戻るまで全部で約4時間ほど。
朝早くに宿をでたため、お昼過ぎにはロープウェイで下山することができました。
これも一泊したことのメリットかもしれません。
そこから路線バスで駒ケ根駅まで戻り、おいしいご飯を食べて旅はおしまい。
そのほか補足情報
最後は、登山の時の格好や旅行の費用について簡単に紹介します。
登山の格好・持ち物
登山の格好は、しっかりと登山用の靴を用意していきました。
ウェアは持っていなかったのですが、ユニクロなどで購入した運動に適した格好を揃えて旅にのぞみました。
千畳敷カールの遊歩道だけを散策するのであれば、スニーカーだけでも問題ないと思いますが、八丁坂を登って行くとなると登山に適した格好が必要です。
また水分補給・栄養補給も山に登るには大切なので、忘れずに持って行くことをおすすめします。
旅行にかかった費用
次は実際かかった費用の概要について紹介します。
交通費
新宿発の高速バス・路線バス・ロープウェイすべての往復分チケットがセットになったものを、11000円で購入しました。
宿泊費
私はちょっと良い宿に泊まったため、1泊1万円程度かかりました。
(平日に行ったので、これでも安く予約することができています。)
雑費
途中の飲み物や、お昼ご飯代などで3000円程度。
合計 24,000円
旅行にかかる予算は、どこに宿泊するか、日帰りかどうかで変わってきますのであくまで参考までに。
まとめ
以上、東京発で千畳敷カールにひとり旅へ行ったときの旅程を紹介しました。
紅葉の時期だったため、深い赤と茶色、深い青い空と岩肌のコントラストがとっても美しかったです。
また、千畳敷カールには宿泊施設もあるそうですよ。
今回は予約がいっぱいだったので諦めましたが、ここに泊まると美しい星空などがみられるそう。
次回は夏の時期に、この宿に泊まって、美しい緑の高山植物を見たいなあと思います。