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日常のこと

憧れだった洋服ブランド「アナトリエ」が閉店した

憧れだった洋服ブランド「アナトリエ」が閉店した

結婚して、ふとしたことで退職し、子どもが生まれ、最近は着るものに無頓着になってきた。
一人で出かけるか、家族と出かけるしか用事がない。

仕事でフォーマルな格好をしなければならない、誰かに会うためにおしゃれをしたいと思うことが少なくなってしまった。

そんな私でも、大学時代や社会で働いていた頃は、お洋服を買うのが好きだった。
移動中の電車でZOZOTOWNやブランドサイトをみて、洋服を探すのを楽しんだり、夏やお正月のセールに行ったり…。

洋服を買うのが好きになったきっかけのブランドが「Bon mercerie de anatelier(ボンメルスリードアナトリエ)」だ。

当時学生だった私には、かなり高い値段のお洋服だったのだけど、セールで購入した一枚のワンピースが、自分にとっての「洋服」のあり方を少しだけ変えてくれたのだ。

その少し大人っぽいワンピースを着ると、自分の所作までが変わる気持ちがしたし、洋服により似合う自分になりたいと思えた。

それまでそんな洋服に出会ったことはなかった。おしゃれに興味がないってこともないけれど、すすんで雑誌を読んだりはしなかったし、まあ変じゃなければどんな格好でも良いでしょという感覚だったのかもしれない。
(今当時の写真をみると、どの写真の私もめちゃくちゃ変な格好をしている…。一緒に街を歩いてくれた友達たち、ありがとう。ごめんなさい…。)
憧れだった洋服ブランド「アナトリエ」が閉店した

「洋服」の力ってすごいなあと思った私は、なんと大学生のとある1年間、憧れの「Bon mercerie de anatelier(ボンメルスリードアナトリエ)」でアルバイトまでした。

主にOLさん向けのブランドだったので、いらっしゃるお客さんはお姉さんばかり。芋っこくて洗練されていない私に接客されたお客さんたちは、不満ではなかっただろうか。思い出しても不安になってしまう。

一緒に働くお店のスタッフさんたちは、とても優しく、そして何より美しくてかっこよかった。「私、普段はもっとカジュアルな格好しているんだ〜」とおっしゃりながらも、お店に立つと、そのブランドを着るために生まれてきたように振る舞っていて、見ていて気持ちよかった。

ほとんどお店の戦力にならぬまま、社割で買った(どこに着ていくのか…?)というオシャレすぎるお洋服たちと、アパレル業界に就職すると大変そうだ…という、にわかな感想だけを得て、一年経った頃にアルバイトをやめてしまった。

大学時代を通していろいろなアルバイトをしたが、この洋服店での経験はなかなか興味深い。これまでに関わったことがないくらいに華やかな世界とニコニコした人々、その明るさと実態の乖離…。
憧れだった洋服ブランド「アナトリエ」が閉店した
そんな私の思い出がたっぷりととつまった「Bon mercerie de anatelier(ボンメルスリードアナトリエ)」は、その元となっている、よりお姉さん向けのブランド「anatelier(アナトリエ)」とともに、2021年の冬になくなってしまった。

社会人になっても私を魅了し続けたアナトリエ独特のワンピース、カーディガン、スカートたち。今は着るあてもなく自宅の引き出しにひっそりと眠っている。

正直、機会の問題というより体型の問題で着られないものも多いので、こんまりさん的には速攻捨てるべきお洋服ではある。しかし、大学時代のあの1年間のバイトのことや、短い社会人生活でウキウキしながら買った思い入れがこの洋服には染み込んでいるのだ。家のスペースが許す限り、私はこのお洋服たちと一緒に暮らしていきたいと考えている。

アナトリエというブランドが、自分の人生の一部を、ほっと明るく照らしてくれたことを忘れない。

ABOUT ME
うた
夫と娘の3人暮し。うたかたな日々のことを。
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POSTED COMMENT

  1. Hi より:

    私もアナトリエが大好きでした・・
    本当、大学生の憧れのブランドで。閉店と知りとてもショックでした。
    今でも大切に着ています。アナトリエの服を着ていたらいつも褒められます。

  2. コメントありがとうございます。

    私も大学生のとき、憧れのブランドでした!
    社会人になってからは、会社用の洋服をアナトリエで揃えたりしていました。
    今は体型も変わってしまい、そのころの洋服を着てもあまりしっくりとこなくなってしまいましたが、大切な思い出としてクローゼットにしまっています。

    私もアナトリエの洋服を着ていると友人や同僚から褒めてもらえることが多かったです!
    ボタンがビーズになっていたり、Aラインが特徴的だったり、他のブランドのお洋服とはちょっと違っていて素敵でしたよね。

    閉店は悲しいですが、ずっと覚えていたいなあと思っています。

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